一般社団法人 呼吸研究 RESPIRATION.JP|雑誌「呼吸」by Respiration Research Foundation 


最新号 3巻2号



~~今月の論文(『呼吸』バックナンバーより)~~

呼吸26(8): 726―730,2007
解説臨 床
  感染症と遺伝子多型  ―SARS を例として―
要旨  感染症の成立においては病原体の毒性や宿主への曝露量といった病原体側要因とともに、病原体の侵入や増殖を防ぐ宿主側要因が関与している。重症急性呼吸器症候群(severe acute respiratory syndrome:SARS)においても、患者対照研究の疾患関連解析により、幾つかの遺伝子多型が SARS発症・重症化機構に関連していると報告されている。筆者らはベトナムとの国際共同研究で、インターフェロン誘導性抗ウイルス蛋白であるオリゴアデニル酸合成酵素 1遺伝子の exon3、 exon6に存在するA/Gの一塩基多型が SARSコロナウイルス感染に関連していること、およびアンギオテンシン変換酵素遺伝子の intron16の deletion/insertion多型が SARS重症化に関連していることを報告した。これらの知見の集積は SARSの病態解明や予防および治療法の発展に寄与し 、また他の感染症においても病態解明の一助となることが期待される。

キーワード: 重症急性呼吸器症候群(SARS)  遺伝子多型  疾患関連解析 オリゴアデニル酸合成酵素 1(OAS1)遺伝子  アンギオテンシン変換酵素(ACE)遺伝子
         図2  レニン―アンギオテンシン(RAS)系と SARS 重症化機構
        SARS-CoV:SARSコロナウイルス SARS-associated coronavirus
        D/I多型 :deletion(D)/insertion(I)遺伝的多型
     RAS 系において ACEと ACE 2は拮抗する作用を示す。ACEはアンギオテンシンⅡの産生を
    通じて血管収縮や肺の炎症に関与する。 ACEの D/I多型で D アリルは血液中の ACEの発現が
    高いことが知られ、SARS においても重症化に関与していると考えられた。また ACE 2は
    SARS-CoVのレセプターであり、SARS-CoV感染細胞では ACE 2がダウンレギュレートされ
    ACEが優位となり肺障害が強く現れることが Kubaらにより報告された。

~~ウイルス感染においては、インターフェロンにより感染早期から誘導される細胞内抗ウイルス蛋白が宿主の自然免疫として重要な役割を担っている。~~
~~オリゴアデニル 酸合成酵素 1(2′,5′-oligoadenylate synthetase 1: OAS 1)遺伝子の exon3、exon6の A/Gの一塩基多型(single nucleotide polymorphism:SNP)で SARS-CoV感染との関連が認められ、Aアリルが感染抵抗性、Gアリルが感染感受性である~~
~~ARDSの発症においては ACE 遺伝子多型の報告が認められており、ACE 遺伝子の intron16に存在するAlu配列の deletion(D)/insertion(I)遺伝的多型と、ARDSの発症と予後との関連が報告されており ~~
~~この ACE 2は SARS-CoVのレセプターとして知られている。Kubaらは SARS-CoV感染細胞では、ACE 2が down regulateされるため ACEが優位に働き、肺障害が強く現れるとの結果を報告した(図2)。~~

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2020.3.31 本日をもって一般社団法人 呼吸研究の法人組織を解散し活動を停止します。
2019.11.20 『呼吸』eレポート3巻2号を本日公開しました。
2019.5.20 『呼吸』eレポート3巻1号を本日公開しました。
2019.5.8 『呼吸』eレポート3巻1号を5/20月曜日に公開する予定です。
2018.11.21 『呼吸』eレポート2巻2号を本日公開しました。
2018.11.16 『呼吸』eレポート2巻2号を11/21水曜日に公開する予定です。
2018.9.25 『呼吸』バックナンバーをダウンロードするために現在ご使用されているユーザーIDとパスワードの有効期限は、本年12月末となっています。有効期間延長の手続きをお願いします。
2018.6.29 『呼吸』eレポート2巻1号に“解説 臨床”「臨床プロテオゲノミクスによる肺がんのプレシジョン医療」を追加公開しました。
2018.5.23 『呼吸』eレポート2巻1号を本日公開しました。
2018.5.19 『呼吸』eレポート2巻1号を5/23水曜日に公開する予定です。
2017.12.15 『呼吸』eレポート1巻2号に“総説”「新たな肺がん診断・治療戦略 ―PDTの可能性―」を追加公開しました。
2017.12.08 『呼吸』eレポート1巻2号に“解説 臨床”「日本人を対象としたCOPDスクリーニング質問票」を追加し、本日公開しました。
2017.11.29 『呼吸』eレポート1巻2号を本日公開しました。
2017.11.22 『呼吸』eレポート1巻2号を11/29水曜日に公開する予定です。
2017.11.06 『呼吸』eレポートのISSN登録手続きが完了しました。ISSN は、2433-5436となります。
2017.05.30 『呼吸』eレポート閲覧画面にズーム機能を追加しました。論文各ページの左上の虫眼鏡をクリックするごとに拡大率が変化します。
2017.05.24 『呼吸』eレポート創刊号を公開しました。
2016.02.22 事務所を移転します。現在の神田須田町から3月1日に、文京区本郷2丁目に移ります。引っ越し作業に伴い、メールが一時使用できません。また、電話も03-3257-6931から 03-5844-6530に変わります。
2015.12.16 『呼吸』Vol.34 No.12 が発刊されました。 12月号には、第43回箱根呼吸討論会記録がsupplementとして付いています。なお、『呼吸』はこれで休刊になります。
2015.11.17 12月15日発刊予定の『呼吸』Vol.34 No.12 で休刊になります。12月号には、第43回箱根呼吸討論会記録がsupplementとして付いています。
2015.11.16 『呼吸』Vol.34 No.11 が発刊されました。
2015.10.15 『呼吸』Vol.34 No.10 が発刊されました。
2015.10.02 『呼吸』はVol.34 No.12 で休刊となります。
2015.09.15 『呼吸』Vol.34 No.9 が発刊されました。
2015.08.17 『呼吸』Vol.34 No.8 が発刊されました。
2015.07.15 『呼吸』Vol.34 No.7 が発刊されました。
2015.06.15 『呼吸』Vol.34 No.6 が発刊されました。
6月号では、コロナウイルスの感染症 中東呼吸器症候群(MERS)について、「総説:いま、警戒すべき輸入ウイルス感染症」で解説されています。執筆は長崎大学熱帯医学研究所新興感染症学分野の 安田二朗先生です。
2015.06.03 『呼吸』Vol.34 No.6 が15日に発刊されます。長崎大学野の 安田二朗先生により中東呼吸器症候群(MERS)について、「総説:いま、警戒すべき輸入ウイルス感染症」で解説されています。
2015.05.15 『呼吸』Vol.34 No.5 発刊
2015.04.15 『呼吸』Vol.34 No.4 発刊

一般社団法人 呼吸研究解散のご案内
拝啓
 平素は一般社団法人 呼吸研究の活動に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、一般社団法人 呼吸研究は本年3月に法人組織を解散し活動を停止することになりました。
 滝島任先生が初代編集委員長として、1982年9月に創刊された雑誌『呼吸』は、読者の皆様やご寄稿いただいた先生方など大変多くの方々からのお力添えを賜り、呼吸器学の月刊専門誌として、基礎から臨床にいたるまでの最新知見を読みやすい誌面でお伝えしていくことを目標に、刊行を続けてまいりました。その『呼吸』が諸般の事情により、2014年末に34巻12号で冊子体としての発行を休止いたしました。
 その後、『呼吸』編集委員会は、呼吸器関係の学術誌が限られた発行状況にあることを考慮して、『呼吸』バックナンバーのWeb上での閲覧を持続するとともに、電子図書『呼吸』eレポートの発行を行ってまいりました。
 しかし諸般の状況検討により、今後の活動継続は困難と判断し、法人解散の手続きを関係者の体力的に余力があるうちに実施することを編集委員会の総意として決定しました。
 法人解散後は、一般社団法人 呼吸研究が有していました『呼吸』等発行図書の著作権を公益財団法人 日本呼吸器財団に承継していただき、WEB上での “『呼吸』バックナンバー検索・閲覧システム”の維持運営と発行済『呼吸』eレポートの閲覧公開を継続することにしています。

 長きにわたり『呼吸』と一般社団法人 呼吸研究の活動にご支援賜りました皆様方には厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。
 末筆ながら、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
敬具

2020年2月 
一般社団法人 呼吸研究
事務局