最新号 3巻2号
~~今月の論文(『呼吸』バックナンバーより)~~ 
呼吸29(11):1070―1074,2010
解説  基礎
アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)と呼吸器疾患
要旨 レニン-アンジオテンシン系は,心血管系の機能制御のみならず様々な疾患においても重要な役割を担うことが知られている。 ACE が豊富に発現している肺はアンジオテンシンⅡの生体内における主要な産生臓器である。 臨床サンプルを用いた解析からACE の遺伝子多型がARDS の増悪化に関与することが示されている。 筆者らはアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)欠損マウスを用いた解析から, 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)において,ACE2 がレニン-アンジオテンシン系を負に調節することで急性期における血管透過性を抑制し, 肺保護作用を発揮することを明らかにした。またACE2 は重症急性呼吸器症候群(SARS)コロナウイルスの受容体であるが, SARS ウイルス感染においてはACE2 の発現が抑制されることにより,レニン-アンジオテンシン系が活性化され,急性肺損傷の増悪化を促すことを見出した。 本稿では,ACE2 の発見からACE2 欠損マウスの作製,表現型について筆者らの成果を中心に最新の知見をまじえて紹介する。
キーワード: ACE2   ARDS   SARS
図 3 SARSによる急性肺損傷(ARDS)の増悪化
A:SARSウイルスの感染には,その表面に発現しているSpike蛋白と宿主細胞
  のACE2との結合が不可欠である。
B:SARSコロナウイルス粒子の表面に発現しているSpike蛋白を組換え蛋白と
  して調製し,WTマウスに投与すると急性肺損傷は増悪した。 これに対し,
  AT1受容体阻害剤は,阻害剤は,Spike 蛋白投与による呼吸機能の増悪を
  改善した。
C:SARSコロナウイルスはACE の発現レベルを抑制することによりRASを活性
  化し,AT1a受容体を介して急性肺損傷を悪化させる。
  (Kuba K, et al12). Nature Medicine 11:2005 より転載,引用)


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2018.5.23 『呼吸』eレポート2巻1号を本日公開しました。
2018.5.19 『呼吸』eレポート2巻1号を5/23水曜日に公開する予定です。
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2017.12.08 『呼吸』eレポート1巻2号に“解説 臨床”「日本人を対象としたCOPDスクリーニング質問票」を追加し、本日公開しました。
2017.11.29 『呼吸』eレポート1巻2号を本日公開しました。
2017.11.22 『呼吸』eレポート1巻2号を11/29水曜日に公開する予定です。
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2015.12.16 『呼吸』Vol.34 No.12 が発刊されました。 12月号には、第43回箱根呼吸討論会記録がsupplementとして付いています。なお、『呼吸』はこれで休刊になります。
2015.11.17 12月15日発刊予定の『呼吸』Vol.34 No.12 で休刊になります。12月号には、第43回箱根呼吸討論会記録がsupplementとして付いています。
2015.11.16 『呼吸』Vol.34 No.11 が発刊されました。
2015.10.15 『呼吸』Vol.34 No.10 が発刊されました。
2015.10.02 『呼吸』はVol.34 No.12 で休刊となります。
2015.09.15 『呼吸』Vol.34 No.9 が発刊されました。
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2015.07.15 『呼吸』Vol.34 No.7 が発刊されました。
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6月号では、コロナウイルスの感染症 中東呼吸器症候群(MERS)について、「総説:いま、警戒すべき輸入ウイルス感染症」で解説されています。執筆は長崎大学熱帯医学研究所新興感染症学分野の 安田二朗先生です。
2015.06.03 『呼吸』Vol.34 No.6 が15日に発刊されます。長崎大学野の 安田二朗先生により中東呼吸器症候群(MERS)について、「総説:いま、警戒すべき輸入ウイルス感染症」で解説されています。
2015.05.15 『呼吸』Vol.34 No.5 発刊
2015.04.15 『呼吸』Vol.34 No.4 発刊

一般社団法人 呼吸研究解散のご案内
拝啓
 平素は一般社団法人 呼吸研究の活動に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、一般社団法人 呼吸研究は本年3月に法人組織を解散し活動を停止することになりました。
 滝島任先生が初代編集委員長として、1982年9月に創刊された雑誌『呼吸』は、読者の皆様やご寄稿いただいた先生方など大変多くの方々からのお力添えを賜り、呼吸器学の月刊専門誌として、基礎から臨床にいたるまでの最新知見を読みやすい誌面でお伝えしていくことを目標に、刊行を続けてまいりました。その『呼吸』が諸般の事情により、2014年末に34巻12号で冊子体としての発行を休止いたしました。
 その後、『呼吸』編集委員会は、呼吸器関係の学術誌が限られた発行状況にあることを考慮して、『呼吸』バックナンバーのWeb上での閲覧を持続するとともに、電子図書『呼吸』eレポートの発行を行ってまいりました。
 しかし諸般の状況検討により、今後の活動継続は困難と判断し、法人解散の手続きを関係者の体力的に余力があるうちに実施することを編集委員会の総意として決定しました。
 法人解散後は、一般社団法人 呼吸研究が有していました『呼吸』等発行図書の著作権を公益財団法人 日本呼吸器財団に承継していただき、WEB上での “『呼吸』バックナンバー検索・閲覧システム”の維持運営と発行済『呼吸』eレポートの閲覧公開を継続することにしています。

 長きにわたり『呼吸』と一般社団法人 呼吸研究の活動にご支援賜りました皆様方には厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。
 末筆ながら、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
敬具

2020年2月 
一般社団法人 呼吸研究
事務局