図5 多発性筋炎/皮膚筋炎(PM/DM)間質性肺炎の再燃例 51歳発症の女性、抗Jo-1抗体陽性、抗核抗体陰性。高用量のステロイドとシクロスポリン(CYA)で軽快。1年後CYAを中止し、ステロイド漸減していたところ再燃。外来時ステロイドの増量とCYAの再開で軽快した。
a(左段):発症時。下葉背側優位にスリガラス陰影、網状陰影、浸潤影を認める。KL-6 1,590U/ml。 b(中段):2カ月後。陰影は著明に改善。KL-6 616U/ml。 c(右段):1年後(再燃時)。肺底部に気管支血管束に沿ったスリガラス陰影、浸潤影が出現。KL-6 1,660U/ml。2年後の KL-6は493U/mlと低下している。 ~~膠原病(connective tissue disease:CTD)とは病因論的には全身性の自己免疫疾患で、病理学的には炎症性結合組織疾患、臨床的にはリウマチ性疾患(全身の骨、関節、筋肉の疼痛を来す疾患)に分類される一群の疾患群である。 肺は血管結合組織が豊富であり、膠原病の標的臓器となる頻度が高く、肺病変が予後を決めることが多い。~~
~~膠原病の肺病変には多彩なものが含まれる。最も重要なのは間質性肺炎(interstitial pneumonia:IP)で~~ ~~急性発症もしくは、既存IPの急性増悪は疾患ごとにやや特徴がある。症状の進行が早いので奏効する、しないにかかわらず治療することが多い。~~ ~~多発性筋炎/皮膚筋炎(PM/DM)は発症が亜急性のことが多く、CTで下葉の収縮を伴う浸潤影、網状影や、時に牽引性気管支拡張を認める。主に高用量ステロイドが奏効するが、シクロスポリン(CYA)などの免疫抑制薬を併用することが多い。急性期を過ぎても、寛解維持のための適正な維持療法が必要で、免疫抑制を弱めると再燃する(図5)。再燃時は状態により適宜免疫抑制療法を強める。軽度の再燃であれば、必ずしもステロイドを高用量にする必要はない。~~ |
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一般社団法人 呼吸研究解散のご案内 拝啓 平素は一般社団法人 呼吸研究の活動に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、一般社団法人 呼吸研究は本年3月に法人組織を解散し活動を停止することになりました。 滝島任先生が初代編集委員長として、1982年9月に創刊された雑誌『呼吸』は、読者の皆様やご寄稿いただいた先生方など大変多くの方々からのお力添えを賜り、呼吸器学の月刊専門誌として、基礎から臨床にいたるまでの最新知見を読みやすい誌面でお伝えしていくことを目標に、刊行を続けてまいりました。その『呼吸』が諸般の事情により、2014年末に34巻12号で冊子体としての発行を休止いたしました。 その後、『呼吸』編集委員会は、呼吸器関係の学術誌が限られた発行状況にあることを考慮して、『呼吸』バックナンバーのWeb上での閲覧を持続するとともに、電子図書『呼吸』eレポートの発行を行ってまいりました。 しかし諸般の状況検討により、今後の活動継続は困難と判断し、法人解散の手続きを関係者の体力的に余力があるうちに実施することを編集委員会の総意として決定しました。 法人解散後は、一般社団法人 呼吸研究が有していました『呼吸』等発行図書の著作権を公益財団法人 日本呼吸器財団に承継していただき、WEB上での “『呼吸』バックナンバー検索・閲覧システム”の維持運営と発行済『呼吸』eレポートの閲覧公開を継続することにしています。 長きにわたり『呼吸』と一般社団法人 呼吸研究の活動にご支援賜りました皆様方には厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。 末筆ながら、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
敬具
2020年2月 一般社団法人 呼吸研究 事務局
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旧一般社団法人呼吸研究に帰属していました『呼吸』等に関わる著作権は、2020年3月に一般社団法人呼吸研究が解散し、公益財団法人日本呼吸器財団に承継されていましたが、2024年4月から一般社団法人日本呼吸器学会に承継されることになりました。 なお本サイトの管理、および本サイト上での“『呼吸』バックナンバー検索・閲覧システム” の維持運営はインタージョイン株式会社が行っています。
2024年4月 インタージョイン株式会社
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