図2 60歳代,男性, レジオネラ肺炎 a:単純写真。両肺に浸潤影がみられるが,特に左中下肺野には濃い浸潤影がみられ,下行大動脈のシルエットは消失している。
b:CT。左下葉に内部に air bronchogram を伴う浸潤影がみられ,大葉間裂は舌区側に軽度膨隆している (bulging fissure sign)。 ~~肺炎の診断において単純写真は不可欠である2)が,その意義としては,存在診断,鑑別診断,重症度判定,治療効果判定が挙げられる。一方で,CTは軽微な病変の存在診断と鑑別診断の付加的情報を求めて撮像されることが多い~~
~~肺感染症,特に細菌性肺炎や非定型肺炎など日常よく遭遇する疾患は,~~empiric therapy がなされる。抗菌薬決定のために,ガイドライン5)に基づき細菌性肺炎と非定型肺炎に群別されるが,この鑑別に画像所見,特に CT所見が特徴的な場合がある~~ ~~レジオネラ肺炎の単純写真では浸潤影やすりガラス影がみられ,しばしば多発性,かつ両側性である。CTでは,非区域性の浸潤影主体で周囲にすりガラス影を伴い,肺炎球菌などとの鑑別は困難であるが,肺葉の膨隆(bulging fissure sign)が有名である(図2)。~~ |
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一般社団法人 呼吸研究解散のご案内
拝啓 平素は一般社団法人 呼吸研究の活動に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、一般社団法人 呼吸研究は本年3月に法人組織を解散し活動を停止することになりました。 滝島任先生が初代編集委員長として、1982年9月に創刊された雑誌『呼吸』は、読者の皆様やご寄稿いただいた先生方など大変多くの方々からのお力添えを賜り、呼吸器学の月刊専門誌として、基礎から臨床にいたるまでの最新知見を読みやすい誌面でお伝えしていくことを目標に、刊行を続けてまいりました。その『呼吸』が諸般の事情により、2014年末に34巻12号で冊子体としての発行を休止いたしました。 その後、『呼吸』編集委員会は、呼吸器関係の学術誌が限られた発行状況にあることを考慮して、『呼吸』バックナンバーのWeb上での閲覧を持続するとともに、電子図書『呼吸』eレポートの発行を行ってまいりました。 しかし諸般の状況検討により、今後の活動継続は困難と判断し、法人解散の手続きを関係者の体力的に余力があるうちに実施することを編集委員会の総意として決定しました。 法人解散後は、一般社団法人 呼吸研究が有していました『呼吸』等発行図書の著作権を公益財団法人 日本呼吸器財団に承継していただき、WEB上での “『呼吸』バックナンバー検索・閲覧システム”の維持運営と発行済『呼吸』eレポートの閲覧公開を継続することにしています。 長きにわたり『呼吸』と一般社団法人 呼吸研究の活動にご支援賜りました皆様方には厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。 末筆ながら、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
敬具
2020年2月 一般社団法人 呼吸研究 事務局 |