一般社団法人 呼吸研究 RESPIRATION.JP|雑誌「呼吸」by Respiration Research Foundation 


最新号 3巻2号



~~今月の論文(『呼吸』バックナンバーより)~~

呼吸31(1):69―78,2012
箱根呼吸討論会記録第39回 No.1
   COPD の細胞分子機構
要旨  COPD の病変は,末気道および間質における炎症が主因と想定されている。その炎症進展の機序は,喫煙など外的刺激物質の関与により炎症細胞と生理活性物質が相互反応を繰り返す炎症カスケードであると考えられる。しかしながら COPD 発症の分子機構についてはいまだ解明されていない。一方,最近の遺伝子工学の進歩は,特に肺気腫病変に関する動物モデルを通して全く新しい病因論に結びつく仮説を提示しつつある。例えば,転写コアクチベーター・ノックアウトマウスが肺気腫病変形成にかかわる可能性などが指摘されつつある。このような新しい仮説が,病因研究に新たな視点を提供し,新しい治療標的を生み出す可能性を提示する。
 
キーワード:  TAZ  COPD  knockout mouse  lung development  emphysema 
        図4  TAZ-deficient lungs had remarkably enlarged airspaces
             TAZ:transcriptional co-activator with PDZ-binding motif
 

~~TAZ は,発見当初より,腎臓および肺において強く発現していることが報告されている。そこで TAZ のノックアウトマウスを作成し,呼吸器系における病態生理学的意義および呼吸器疾患発症への関与の可能性を検討した~~
~~9 カ月齢 TAZ ノックアウトマウス個体の肺の組織標本において,肺胞の異常が示された。また呼吸生理学的にも,TAZ ノックアウトマウスでは,Pressure Volume カーブにおいて典型的な「肺気腫」型の所見(PV カーブの上方移動,コンプライアンス増加)を認めた(図 3,4)。~~
~~TAZ ノックアウトマウスの肺は,胎生期においては,ほぼ正常の発育であるが,生後 5 日以降には気腔の拡張が認められ,その後,気腔の拡張が増大していた。~~
~~今回の検討結果により,TAZ ノックアウトマウスが肺気腫病変形成にかかわる可能性などが指摘された。~~


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6月号では、コロナウイルスの感染症 中東呼吸器症候群(MERS)について、「総説:いま、警戒すべき輸入ウイルス感染症」で解説されています。執筆は長崎大学熱帯医学研究所新興感染症学分野の 安田二朗先生です。
2015.06.03 『呼吸』Vol.34 No.6 が15日に発刊されます。長崎大学野の 安田二朗先生により中東呼吸器症候群(MERS)について、「総説:いま、警戒すべき輸入ウイルス感染症」で解説されています。
2015.05.15 『呼吸』Vol.34 No.5 発刊
2015.04.15 『呼吸』Vol.34 No.4 発刊

一般社団法人 呼吸研究解散のご案内
拝啓
 平素は一般社団法人 呼吸研究の活動に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。 さて、一般社団法人 呼吸研究は本年3月に法人組織を解散し活動を停止することになりました。
 滝島任先生が初代編集委員長として、1982年9月に創刊された雑誌『呼吸』は、読者の皆様やご寄稿いただいた先生方など大変多くの方々からのお力添えを賜り、呼吸器学の月刊専門誌として、基礎から臨床にいたるまでの最新知見を読みやすい誌面でお伝えしていくことを目標に、刊行を続けてまいりました。その『呼吸』が諸般の事情により、2014年末に34巻12号で冊子体としての発行を休止いたしました。
 その後、『呼吸』編集委員会は、呼吸器関係の学術誌が限られた発行状況にあることを考慮して、『呼吸』バックナンバーのWeb上での閲覧を持続するとともに、電子図書『呼吸』eレポートの発行を行ってまいりました。
 しかし諸般の状況検討により、今後の活動継続は困難と判断し、法人解散の手続きを関係者の体力的に余力があるうちに実施することを編集委員会の総意として決定しました。
 法人解散後は、一般社団法人 呼吸研究が有していました『呼吸』等発行図書の著作権を公益財団法人 日本呼吸器財団に承継していただき、WEB上での “『呼吸』バックナンバー検索・閲覧システム”の維持運営と発行済『呼吸』eレポートの閲覧公開を継続することにしています。

 長きにわたり『呼吸』と一般社団法人 呼吸研究の活動にご支援賜りました皆様方には厚く御礼申し上げます。誠にありがとうございました。
 末筆ながら、皆様のご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
敬具

2020年2月 
一般社団法人 呼吸研究
事務局